キーエンスの事業承継対策

 上場企業のキーエンスのオーナーが自社株対策として組み立てたスキーム。

 キーエンス株を保有するティ・ティ社の発行する「転換社債」を、オーナー家が別の関係会社P社に現物出資。

 転換社債は株式等ではないため、P社は株式保有特定会社には当たらない。

 よって、割高となる純資産価額では無く、類似業種比準価額で評価した低い価額により、P社株を長男に贈与。

 このときの価額が適正では無いと、課税庁側が贈与時の評価額を否認した。

 社債を株式に転換すると、実質的にティ・ティ社の大株主になり得るとのことで、P社を株式保有特定会社と認定したもよう。

 露骨な節税策には、国税が黙っていないという好事例。

                                (熊本本部 税理士 岡野 訓)