実例から学ぶ税務の核心〈第49回〉所得税基本通達59-6の改正による波紋

週刊税務通信 No.3629 令和2年11月9日号に、熊本本部所長・岡野の記事が掲載されました。

実例から学ぶ税務の核心

~ひたむきな税理士たちの研鑽会~

<第49回>

所得税基本通達59-6の改正による波紋

大阪勉強会グループ
濱田康宏
岡野訓
内藤忠大
白井一馬
村木慎吾

法人への株式低額譲渡に関する 所得税基本通達59-6 が,最高裁の判決により改正されたのは記憶に新しい。しかし,その改正による実務への影響は極めて大きいことがわかっている。ここでは,改正に至るまでの事案の経緯と改正内容・影響について議論してみたい。

1 はじめに

岡野)  最高裁判決により,国側勝訴となったものの,通達の規定ぶりに,酷評とも言えるレベルの補足意見がついたことで,国税庁は, 所得税基本通達59-6 の改正を行いました。

濱田)  規定ぶりが酷いと言われたので,表現を見直しました。でも,従来と取扱いは変えないからね,ということでしたよね。

白井)  ええ。ところが,パブリックコメントの国税庁回答を読んでいると,従来と取扱いが大きく変更になることがわかりました。

内藤)  ビックリしましたね。取扱い,変わっているじゃないかと。

村木)  実務的には,税金計算ソフトのシステム開発している各社の対応がどうなるか,というのも気になります。ここでは,このような話が出てくるまでの経緯について確認して,可能な限りで,今後を占ってみましょうか。

なお,今回は所得税の話に絞って扱います。相続税事案には触れませんがご容赦下さい。

ポイント   所得税基本通達59-6 の改正は,文言通りの意味ではなく,実務への影響必須の取扱いの変更となっている。

(以下略)

(熊本本部スタッフ)